『金持ち父さんのワンポイントレッスン』
キャッシュフロークワドラントを理解する
必ず人は次の4つの世界のうちどれか一つに属している。
この世界の区分けのことをキャッシュフロークワドラントというのである。
それでは個別にそれぞれの世界を見ていきたい。
・E(エンプロイー:従業員)
このエリアに属する人が収入を得るために差し出すものは「時間と労働力」である。
会社というお金を生みだすための仕組みがある。そしてその仕組みをグルグルと回していくことでお金が生み出てくるわけだが、従業員というのは、その会社の仕組みを回す為のいち歯車として働くのだ。
そしてこの世界でよくあるパターンは、もっと収入が欲しい、もっと自由な時間が欲しいからといって今の職場に愚痴・不平不満を言うのである。
そうして今の現状を抜け出す為に転職活動をし環境を変えるのである。その結果、職場環境が思う通り改善されれば良いが必ずしもそうならないことも多い。
なぜなら、会社に入って働いてみないと本当のその会社の実態は分からないからである。
入社前にいくら会社を調べたとしても限界があるし、実際に働き始めると自分が想定していなかったような不都合が生じることもあるからである。
そして仮にもし転職活動が上手くいき、自分の理想的な職場環境を手に入れることが出来た人は幸運だ。
しかしながら、はじめは希望に燃えてやる気もあり、良いかもしれないが、そこで長く働くことによってだんだんと気が付いてくるのである
「ずっと他人の作った仕組みの中で時間と労働力を提供し働き続けなければいけないということに」
この人たちはもし働くことを辞めてしまったらその時点で収入はストップするのである、だからずっと働き続けなければいけないのである。
そうなった後に多くの方が目指すのは、自分が一国一城の主となることである。それが次に紹介するS(セルフエンプロイー=自営業者)という世界である。
・S(セルフエンプロイー=自営業者)
このエリアに属する人が収入を得るために差し出すものは「時間と労働力」である。
よくあるパターンとして優秀なE(エンプロイー:従業員)だった方が自分の力を試したい、人に雇われ続けるのではなく一国一城の主になりたいという想いからこの世界に来るのである。
従業員は他人の会社(しくみ)を回す為の歯車であったものに対して、自営業者は自分の会社(しくみ)を回すための歯車の中のトップとなるようなイメージだ。
想像してみてほしい、優秀な弁護士が自分の弁護士事務所を立ち上げても自分も弁護をしている。優秀な医者が自分のクリニックを立ち上げても自分も診療をしているのである。
多少、職場環境や収入として入ってくる手取りが多くなる方もいるかもしれないが、自分も組織の中で働き続けなけなければ収入は入ってこないというポイントについては、
従業員と大きく変わりはないのである。
ここまで、E(エンプロイー:従業員)S(セルフエンプロイー=自営業者)を見てきたが、もちろんこれらの世界にいる人たちが駄目だということではない。自分の使命と誇りを持って仕事に取り組まれている方も多いことは知っている。とても素晴らしく価値のあることである。しかしながらそのような使命や誇りが薄い方にとっては、上記で記載した内容が当てはまる方もいらっしゃるのではないだろうか。
これからお話するB(ビジネスオーナー)I(インベスター:投資家)の世界はEやSの世界とは全く異なる世界である。一番大きな違いは、時間的にも経済的にも自由であるというポイントだ。
・B(ビジネスオーナー)
このエリアに属する人が収入を得るために差し出すものは「時間と労働力」である。
「あれ?ビジネスオーナーも働くのですか?」と思われる方もいるかもしれないが、そうです、はじめはビジネスオーナーも働くのです。
しかし従業員や自営業者の方々とは少し違います。
これらの方々はお金を生み出す仕組みを回す為に働くのに対して、ビジネスオーナーはお金を生み出す仕組みを作る為に働くのです。
その為、一度その仕組みが出来上がってしまえば自分が働かなくても継続的に安定した収入が入ってくるようになるのです。
そして、その時点でセミリタイヤしても良いですし、その空いた時間を使って更に仕組みを大きくしていっても良いですし、また別の仕組みを作っても良いのです。
お金を生み出す仕組みを持ってしまえば様々な選択肢を選ぶことが出来るようになるのです。
・I(インベスター:投資家)
このエリアに属する人が収入を得るために差し出すものは「お金」である。
ここでいう投資家は従業員の世界で頑張ってコツコツ貯めた100万200万をつぎ込んでというのではなく、何百万、何千万という単位で大きく仕掛けていく人たちのことである。
お金を使って世の中に仕掛けていくだけの資金体力がないとこの世界では生き残っていけないのである。
お金を使ってお金を増やす、逆をいうとお金が減る可能性もあるというこのもあるのだ。
そのような点も十分理解したうえでお金のリスクを問題なく取れるという人はここを目指すのも良いかもしれない。
金持ち父さん貧乏父さんの秘訣を実践